先ず隗より始めよ
[ ジャンル:政治・経済 ]
2010年4月29日
「先従隗始」この故事成語、出典は『戦国策』。
時と所は、紀元前4世紀末、戦国の世の中国。燕の昭王は南隣の斉の国に、国土の大半を占領されていたので、燕国の勢いを盛り返そうと、人材確保に躍起であった。そこで、宰相である郭隗という人に相談すると、郭隗は答えて言う。
隗曰く、「古の君に、千金を以て涓人をして千里の馬を求めしむる者あり。死馬の骨を五百金に買ひて返る。君怒る。涓人曰く、『死馬すら且つこれを買ふ。況わんや生ける者をや。馬今に至らん』と。期年ならずして、千里の馬至る者三あり。今、王必ず士を致さんと欲せば、先ず隗より始めよ。況わんや隗よりも賢なる者、豈に千里を遠しとせんや」と。
是に於いて、昭王、隗の為に宮を改築し、之に師事せり。是に於いて、士争ひて燕に趨く。
注釈する。昔、ある君主が千金を出してでも、日に千里を走る名馬を買おうと思ったところ、宮中にいたある者が、自分が買って来ると申し出たので、買いに行かせた。するとその男は死馬を五百金で買って帰ってきたので、君主は怒った。しかし、その男はこう言った。
「死んだ馬でさえ五百金で買い取ったのですから、生きた名馬であればどんなに高く買ってもらえるかと思って、必ずや続々と千里の名馬が集まることでしょう。」
果たして、1年も経たないうちに、千里の名馬を売り込みに来た者が3人もいたという。
今、昭王が優秀な人材を集めたいと思われるならば、先ずはこの隗を重用して下さい。そうすれば、あの隗でさえ、あんなにも厚遇されているのだから自分ならもっと厚遇されると考え、私よりも優れた人物がたくさん集まるでしょう。
昭王はその話を聞くや、隗のために立派な宮殿を建ててやり、厚遇した。すると、そのうわさはたちまち広まり、優れた人物が集まったとさ。
さて、この故事成語の意味であるが、いったいどうなるか。
①手近なことから始めよ。
②言い出しっぺが始めよ。
今日においては、このような意味で使われることが主流である。が、私は少し違うような気が。私ならこう。
①ウィットに富んだ、巧みな自己PR。
これかな。
旧党を離党して、新党旗揚げが華やかなご時世である。
こんな時は、やたらとこの「先ず隗より始めよ」という言葉が頻発する。
そういえば、舛添要一氏もこの前、口にしてたっけ...。
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