宝塚市不動産専門(新築一戸建て・新築分譲)「タカラコスモス」

部長のブログ

「プラザ合意」と「エクイティ・ファイナンス」と「土地神話」 【パート4】

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2012年3月10日

 今日は【パート1】 【パート2】 【パート3】 からの続きを。

 転換社債については、あと二つ述べたいことがある。

 一つ、転換社債は株価が上昇基調にあるときに起債されやすい、ということ。

 なぜか。企業にとってその方がリスクが低いし、投資家にとっても妙味があってよく売れるから。転換社債は株式に転換する、しないは投資家の自由。よって、予め決められた転換価額よりも株価が上昇する可能性が高いことを前提に起債しないと、企業の方も思わぬリスクを負うこととなる。
 転換価額より株価が低迷している場合は、転換せずに満期償還してもらおうと考える投資家が多くなる。普通の社債よりは利子は低いものの、利息はあるのだから、転換せずに待ちの姿勢となる。そして、償還期限を迎えると、企業は負債を現金で支払うことを余儀なくされ、資金繰りの悪化を招きかねない。転換社債は株に転換されてこそ、企業はエクイティ・ファイナンスを達成できるのである。

 もう一つ、転換社債はM&Aすなわち企業の合併・買収(乗っ取り)に利用されることがある、ということ。

プラザ合意と・・・④.jpg
 かの村上ファンドが阪神電鉄の転換社債を買いあさった後に、一気に転換して「モノ言う株主」になったこと、これが端緒となって阪急と阪神の経営統合がなされたことは、世に広く知られているところである。

 前置きついでに最後、「直接金融」と「間接金融」についてのお話も少し。

 これは「エクイティ・ファイナンス」と「デット・ファイナンス」の考え方と似た部分もあるが、全く違う概念。

 「直接金融」とは、投資家の資金が直接に企業に流れるしくみを指すのであって、企業が株式の発行や社債の起債によって資金調達することをいう。
 一方、「間接金融」は、企業が銀行などの金融機関から借入れをして資金調達することをいう。資金は預金者→金融機関→企業と流れ、金融機関が中間者として介在している点で間接なのである。

 ここで、再度整理してみよう。

○エクイティ・ファイナンス
 株を売ってする資金調達。会計的見地から言うと、純資産を増加させてする資金調達。

○デット・ファイナンス
 金融機関からの借入れや社債の起債によってする資金調達。会計的見地から言うと、これによって負債が増加する。

※転換社債は、株式に転換されるまではデット・ファイナンスであり、転換されたらエクイティ・ファイナンスと化す。

 よって、新株発行による資金調達は、エクイティ・ファイナンスであり、かつ直接金融である。金融機関からの借入れは、デット・ファイナンスであり、かつ間接金融である。そして、社債の起債はデット・ファイナンスだが、直接金融である。但し、転換社債の場合は、直接金融ではあるが、エクイティ・ファイナンスかデット・ファイナンスかは転換されるかどうかによって違いが出る、ということ。


 う~ん、長くなったので、今日も前置きだけで終了せざるをえない。本題であるエクイティ・ファイナンスとバブル経済との相関性については、明日にね...。 

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プロフィール
(株)タカラコスモス部長
古澤陽一
昭和41年11月、大阪市大正区で3姉弟の末っ子長男として生まれる。大阪市大正区の市立小・中学校を卒業。中学時代は『金八先生』が流行った校内暴力全盛時。
大阪府立大手前高校では、硬式野球部に所属。後、京都に憧れ、立命館大学法学部に学ぶ。ゼミでは、「クレジット・サラ金問題」を専攻。
卒業後、大阪市北区西天満の吉澤司法書士事務所に入所。3年間の勤務の後、株式会社タカラコスモスに入社、現在に至る。
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