兵法 『孫子』 【パート10】
2013年9月27日
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さて、「始計篇」と「作戦篇」が終了したので、今日から「謀攻篇」に入る。この篇はある意味、おぼろげにこれが兵法というものなんだろうと認識されている中核にあたるのではないか。「戦わずして勝つ」ことが最善であることを説き、「彼を知り己を知れば百戦あやうからず」の一文も、ここに登場するからだ。
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では、本文を。
孫子曰く、凡そ用兵の法は、国を全うするを上と為し、国を破るは之に次ぐ。軍を全うするを上と為し、軍を破るは之に次ぐ。旅を全うするを上と為し、旅を破るは之に次ぐ。卒を全うするを上と為し、卒を破るは之に次ぐ。伍を全うするを上と為し、伍を破るは之に次ぐ。是の故に、百戦百勝は、善の善なる者に非ざるなり。戦わずして人の兵を屈するは、善の善なる者なり。
同じような文の連鎖なので、おのおのの単語さえ理解できれば、それほど難しくない文章だ。
「用兵の法」とは、戦争における原則、戦争の仕方の意。「上」は最善策や上策のことで、「次ぐ」は二番目だから前に挙げたことに劣るという意。最善策や上策に対比すると、次善の策ということになる。
「国を全うする」「軍を全うする」「旅を全うする」「卒を全うする」「伍を全うする」が上策で、それらを「破る」のが次善の策。国→軍→旅→卒→伍は、だんだんと組織が小さくなっているにすぎない。順に敵国、敵軍、敵の大隊・中隊・小隊のこと。それらを無傷のまま降伏させるのが上策であって、撃破・撃滅させてしまうのは次善の策だと述べているのである。
是(こ)の故に【だから】、百戦百勝は決して誉められたことではなく、あくまで戦わずして敵兵を屈服させることこそがベストなのだ、ということ。
では、戦わずして勝つための方策とは?孫子は、この次にそれを述べているが、次回のことに。いつのことになるかは、わからないが...。
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