ルールブックの盲点の1点 【その4】
2013年12月 5日
今日は、「ルールブックの盲点の1点」 【その1】 【その2】 【その3】 からの続き。
さて、ダブル・プレーでチェンジ。にもかかわらず、明訓高校に1点が入った理由は、こうだ。
というより、逆に白新高校はどうすれば明訓高校に1点をやらずに済んだのかということを考えてみよう。
微笑が小フライを上げて、不知火がファイン・プレーで捕球したから、これで2アウト。ここまでは同じ。守備の白新側としては、その後に取るべき行動を次の3つのどれかにすれば、点は入らなかったのだ。
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(1)不知火がキャッチャーにボールを送り、キャッチャーがホーム・ベース上に座り込んでいる岩鬼の体にボールをタッチする。これで、3アウトとなりチェンジ。3塁ランナー岩鬼にはリタッチの義務、つまりサード・ベースにひとまず戻る義務があるが、それを果たす前に体にボールをタッチすればアウトとなるからだ。
(2)不知火がサードにボールを送り、サード・ベースを踏めば、ベース・タッチとなり、これで3アウトでチェンジ。岩鬼にはリタッチの義務があること、(1)の通りだ。
(3)不知火がファーストにボールを送り、山田を刺してアウトにするならするで、それはよし。但し、この場合、山田の3アウトが宣告される前に既に岩鬼がホーム・インしていたプレーは、不完全ながら有効の状態で存続している。不完全というのは、岩鬼はリタッチを果たしておらず、タッチ・アップが有効ではないからだ。岩鬼を(1)や(2)の方法でアウトにしてそれを無効にできるにもかかわらず、これを放置していることが問題なのである。
山田のアウトはフォース・アウトではないから、タイム・プレーとなり、岩鬼のホーム・インが先で、山田のアウトが後ということになり、チェンジには持ち込めるが、このままでは1点が入ることになる。
では、白新としてはどうすればよかったか。山田を刺して3アウト、次に岩鬼を(1)または(2)の方法で刺して4アウトにしてから、4アウトを3アウトとして扱ってくれるように審判にアピールすればよい。
このアピール・プレーで、審判は第4アウトから第3アウトへの置き換えを行い、記録上は岩鬼のアウトが3アウトめとなり、山田のアウトはなしとなる。
結局のところ、白新側は、このアピール・プレーの権利を行使しなかったため、1点が入ったわけだ。この権利は、ピッチャーと内野手全員がフェア・ラインを越え、ファール・ゾーンに入った瞬間に、これを放棄したものとみなされる。
アウトを宣告されたファースト・ランナーの山田が、息をひそめてじっと待ったのは、この瞬間であったわけである。
なお、もう少し厳密に言うと、(1)と(2)の方法で岩鬼をアウトにする場合もアピール・プレーであることは要注意だ。
岩鬼はホーム・ベース上に座り込んだままで三塁ベースに戻ろうとする意思を表示していないため、こういう場合はアピール・プレーとなる。だから、「タッチ・アップは認められない」とか「ベースに戻っていない」という野手側からのアピールが必要なのである。反して、一塁ランナーの山田の場合は、帰塁する動作を起こしているので、野手側のアピールは不要だ。これは意外と認識されていないルールだと言えるかもしれない。
長くなりそうなので、今日のところはこれで終了。続きは、明日のことに...。
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