ルールブックの盲点の1点 【その6】
2013年12月 7日
今日は、「ルールブックの盲点の1点」 【その1】 【その2】 【その3】 【その4】 【その5】 からの続き。
巨人の坂本選手の失敗は、こんなだった。
今年の日本シリーズ、巨人対楽天の第2戦、1対2楽天リードで迎えた8回裏、楽天の攻撃は無死一・二塁でバッターは牧田。この状況では、サードにボールを拾わせる送りバントが定石だが、案の定。
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が、牧田はバントをするも、高めのフライを上げてしまう。これを巨人のサード・村田は、飛球としてはキャッチせず、バウンドさせた。わざとサード・ゴロにしてゲッツー狙いに行くトリック・プレーを試みたわけだ。
1塁と2塁のランナーは、バント失敗だと判断し、それぞれ先には進もうとせず、リタッチの義務を果たすべく、帰塁しようとする。それが、急遽サード・ゴロとなったから、進塁しなければならなくなった。
バウンドしたボールを少しもたつきながらキャッチした村田は、2塁ベースにカバーに入ったショートの坂本に送球。坂本はベースを踏みながらキャッチしたから、この時点で1塁ランナーは、フォース・アウトとなった。ここで、何を思ったのか、次の動作に戸惑い、あろうことか、既にアウトになっている1塁ランナーを追いかけようともする始末だ。それが無意味なことに気づいて立ち往生だ。
時既に遅く、後の祭り。2塁ランナーは3塁へ、バッター・ランナーも1塁セーフだ。よって、ダブル・プレーどころか、一死一・三塁のピンチに陥ってしまった。この判断ミスによる混乱は、野球人として恥ずかしいプレーだと、坂本自身も自戒しているようだ。
なお、このプレーについては坂本を責める向きが大勢のようだが、実際のところはサードの村田にも責任の一端があったのではないかと私は思う。こういうトリック・プレーでの思惑は、次の2通りが考えられる。
①フライを捕ると思わせてランナーを足止めし、わざと落球。サードはワン・バウンドで素早く捕球し、2塁に送球。1塁ランナーをフォース・アウト後に1塁に送球し、バッター・ランナーでゲッツー。
②フライを捕ると思わせてランナーを足止めし、わざと落球。サードはワン・バウンドで素早く捕球し、2塁ランナーに詰め寄りながら、2塁にカバーに入ったショートへ送球。ショートは2塁ランナーにすばやくタッチできるようなら、そうしてタッチ・アウトを取ってから、あとは2塁ベースを踏んで1塁ランナーをフォース・アウトし、ゲッツー。もしくは、ショートは2塁ベースを踏んで1塁ランナーをまずフォース・アウトにしてから、2・3塁間に2塁ランナーを挟んでタッチ・アウトにするというパターンもありだ。いずれの方策を採るかは、その時点での1塁・2塁ランナーの位置関係次第だ。これを的確に把握した上で、指示を出すべきがサードなのである。なぜなら、ショートは2塁ランナーは見えても、1塁ランナーは視界に入らないからである。
ここで、巨人の守備を今一度、検証してみよう。YOU TUBEでこのシーンが見られるから、リンクを貼り付けておく。よくご覧頂きたい。
↓ ↓ ↓ 〈クリックすると、音が出るのでご注意下さい〉
http://www.youtube.com/watch?v=SDlsQWbZH3w
どうだろう、私が思うに村田がとっさに考えたのは、上の①のほうであったのではないか。でも、フライが高く上がり滞空時間が長かった上に、ワン・バウンドで処理できなかったから、慌てて2塁に送球しているのが見て取れる。このサード・村田の慌てぶりが坂本に伝染したような気がする。村田が冷静に行動していれば、坂本の判断ミスも発生しなかったことだろう。
村田のどういう点がまずく、またどうすべきだったのかを考えてみよう。
これだけ時間がかかったのだからと考え、①でのゲッツーをあきらめて、②の方策に切り替え、現時点での状況を正確に見極めるべきであった。これなしに、ボールをとりあえずという気持ちで坂本に送っているのがまずかった。
村田がボールを握ったとき、フライだからと1塁・2塁ランナーともにすぐさま帰塁するも、村田のトリック・プレーを見て進塁しようとするが、あまり進んでいない状況だ。よって、村田は坂本にボールを送り、坂本がベースを踏みながら捕るようなら、すぐさま左手にはめたグラブを高々と上に掲げて、俺に投げ返せというポーズを取るべきであったのだ。
映像で見る限り、村田にこういったアクションは見受けられない。よって、坂本も坂本だが、村田にも責任が大いにありなのである。
「ルールブックの盲点の1点」から話がそれているが、それに関連する「フォース・アウト」を理解する身近な例であったので、お話しした次第だ。では、最後にもう少し「フォース・アウト」に言及して、そろそろこのシリーズも終わりにしたい。
と思ったが、長くなりそうなので、今日のところはこれで終了。続きは、明日のことに...。
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