ルールブックの盲点の1点 【最終話】
2013年12月12日
今日は、「ルールブックの盲点の1点」 【その1】 【その2】 【その3】 【その4】 【その5】 【その6】 【その7】 【その8】 からの続き。
話が長々と続いたが、通読して頂ければ【その3】で書いた5つのキーワードが、きちんと理解できることだろう。
今一度、その5つを次に記してみよう。
①ランナーのリタッチ義務
②フォース・アウト
③タイム・プレー
④第4アウトから第3アウトへの置き換え
⑤アピール・プレー
あっ、そうそう、言い忘れたことがあった。①と②は誤解されがちなので、マンガ「ドカベン」でのプレーで少しだけ補説を。
明訓高校は一死満塁でスクイズを試みるも、バッター微笑は小フライを上げてしまい、不知火がこれをダイビング・キャッチした。不知火は迷わずファーストにボールを送り、1塁ランナーの山田をアウトにした。
ランナーが詰まっているから、これがフォース・アウトのように勘違いされやすいが、こういうのはフォース・アウトとは言わない。フォース・アウトというのは、あくまでバッターがゴロを打ったとき、もしくは飛球を打ったが野手にノーバウンドでキャッチされなかったときにのみ起こる。フォース・アウトではないからこそ、岩鬼のホーム突入と山田のアウトがタイム・プレーとなったのだ。
山田にはリタッチの義務があるが、1塁ベースに戻る前にベース・タッチ(この場合、ファーストは足でした)されたからアウトになった。この両者の誤解は、ランナーが詰まっている場合から起こる勘違いとは別に、ランナーをアウトにする方法が同じであることからも生まれるのではないか。どちらも、ランナーの体に直接タッチせずとも、ベース・タッチのみで足りるということが。
これは蛇足だが、飛球でリタッチしなければならないランナーをアウトにする場合には、塁が詰まっていなくても、ベース・タッチのみで足りる。例えば、ランナー2塁で、ショート・ライナーが飛んだ。ショートから送球を受けたセカンドは、ランナーの体にタッチしなくても、ベース・タッチのみで足りるのである。
ドカベンこと山田太郎は、「ルールブックの盲点」を利用して、貴重な1点をもぎ取った。それにしても、すごいのは、1970年代においてこの盲点に気づいた作家の水島新司だ。この人の野球マンガを読めばわかるが、この人はほんとうに野球というものをよく知っている。
「矢が飛んできて、窮地に追い込まれる。だから、野球(矢窮)というのか。」
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酔いどれの徳川監督に、そう語らせたシーンは私の脳裏に今も焼きついている。あっ、いや、27年前に読んだきりで、記憶に自信がなくなってきた。丸い顔をした先生のことばだったかな...。
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